山の人びと ~地元の人~


谷口 祐次郎さん(名尾手すき和紙)

住人歴:57年

「子育てをするなら山が一番。自然がいろんなことを教えてくれます」

佐賀県重要無形文化財「名尾和紙」の最後の工房として、伝統の技を次代に継承する谷口祐次郎さん(6代目)。伝統のモノ・技術に興味のある若者や、移住を検討する方から相談を受けることも多いのだそう。幅広い層の方と交流のある谷口さんに、松梅地区についてお話しを伺いました。

 

松梅地区の魅力はどんなところですか?

のんびりしている、穏やかな雰囲気がいいなと思います。ご近所の方との遠からず、近からずの距離感もちょうど良いです。ご近所の方からお野菜をもらうこともあります。

 

実は、県外で数年間サラリーマンの経験もあるという谷口さん。

 

私も分かるのですが、町(中心地)だと、カーテンを開ける時や、ゴミ出しなどちょっと家を出る時にも人の目が気になりますよね。ここでは人目を気にせず、のびのびと暮らせます。松梅地区のことを、私たち地元の人は“奥座敷”と呼んでいます(笑)。町から近いのに、小道を1本入っただけで、ここには静かな時間が流れている。日本の原風景を感じられる場所だと思います。

 

松梅地区のお気に入りのスポットを教えてください。

「名尾地区公民館」(旧名尾分校)です。宿泊施設として貸し出しているので、キャンプもできます。イベントスペースとしても利用が可能です。

 

病院、買い物などは、どうされていますか 

私は車があるので、病院や買い物は特に場所を選びません。病院によっては、佐賀市中心部のところに行くこともあります。買い物はネットも利用しますが、佐賀市中心部と変わらない配達期間です。

車の免許を返納した高齢者の方や、まだ車の免許を持たない子どもたちは、「デマンドタクシー」(※事前に利用登録が必要)を利用しています。予約をすれば、利用者の玄関まで迎えに来てもらえ、目的地までドア to ドアで移動可能。松梅地区の便利カーです。うちの母も頻繁に利用させていただいており、路線バスのない松梅には欠かせない存在です。私も、将来利用させていただきたいと思っています。 

 

※デマンドタクシーを利用するには事前に利用登録が必要です。

(問い合わせ先)

・佐賀市 大和支所 総務・地域振興グループ (電話) 0952-62-1111

・佐賀市 交通政策課 (電話) 0952-40-7038

取材時:2023年2月

応援メッセージ

松梅地区は、中山間地域の中でも佐賀市中心部に近いエリアなので、車通勤の方にも良い場所だと思います。

子育てには、山が一番。自然の中で生き物と触れて、虫などの種類も覚える。いろんな体験を通して、応用がきく人間になれると思います。町の人は「体験」をするのにお金を払いますが、ここではタダです(笑) 。空き家バンク制度もありますので、古民家に興味がある方は利用してみてはいかがでしょうか。


𠮷浦 明さん(富士まちづくり協議会 会長)

住人歴:70年

「移住された方に“期待外れ”と言わせたくない。みんなの理想的な町にしていきたいです」

現在、富士まちづくり協議会の会長として、富士町民のために尽力する𠮷浦さん。過去には、「九州一周駅伝」の佐賀県選出メンバーとして活躍。その後、総監督を務めるなど、30年に渡り「九州一周駅伝」に携わってきた経歴もお持ちです。今回は、会長として、富士町民のお1人として、富士町愛を語っていただきました。

 

富士町の魅力はどんなところですか?

人が良いところです。富士まちづくり協議会に従事しているのですが、さまざまな場面で地元愛を感じます。子どもから大人まで、みんな富士町のことを大切に思っています。

 富士町の風景で言えば、美しい里山や古湯の温泉街、雄大な嘉瀬川ダムも自慢です。

 

お気に入りのスポットを教えてください

銀河大橋のたもとにある「みはらしの丘鷹の羽公園」の桜です。私も入植に関わったこともあり、個人的にも思い出深いところです。バイカーの聖地にもなっています。4月中旬が見頃ですので、きれいな桜を見に来ていただければ嬉しいです。

 

通勤、病院、買い物などは、どうされていますか 

移動には車を買うので、町外の病院にも通っています。食料品は町内のJAで、衣料品などは佐賀市中心部に下っています。富士町には、コミュニティバス(路線バス)も運行しているので、日常の移動手段にも利用できます。

取材時:2023年2月

 

応援メッセージ

“住みやすい町”を作っていきたいと常々考えています。地元の方だけでなく、移住されてきた方にとってもです。移住された方に「期待外れ」と言わせたくない。みんなの理想的な町にしていきたいです。そのためにも、いろんなことをバックアップしていきたいと思います。“移住者”ではなく、同じ富士町民として、共存・共有できたら幸いです。