大和町 松梅地区
“松瀬”、“梅野”、“名尾”の3地区からなる「松梅地区」(大和町)。中山間地域の中でも佐賀市中心地に近いエリアです。東部に位置する名尾地区の中央には、名尾川が流れ、地元の方が大切に守ってきた棚田が日本の原風景を思わせます。また、佐賀県重要無形文化財「名尾手すき和紙」の工房をはじめ、公民館周辺には、佐賀市指定文化財「華蔵(けぞう)庵(あん)」や「腹切り地蔵」が点在し、歴史的にも興味深い場所です。秋は「かかし祭り」、冬は「干し柿のカーテン」と地元の方が催すイベントで賑わいます。
“松梅地区の活性化”をコンセプトに、地元・松梅の新鮮野菜や特産物を豊富に取り扱う「そよかぜ館」。佐賀市大和町を中心に、佐賀市内の“旬”の食材が多数並び、連日多くの人で賑わいます。松梅地区といえば、“ほし柿”が有名ですが、こちらには「冷凍ほし柿」をはじめ、渋柿を長期熟成・醸造させた「柿酢」や、松梅産のタケノコを用いた「たけのこまん」など、オリジナル商品も目白押しです。「とりめし」や「おはぎ」といった地元名手の総菜や和菓子なども販売しており、午後には売り切れになることも。美しい川上狭を一望できるテラス席もあり、川のせせらぎに癒されるスポットです。
「そよかぜ館」の敷地内にある「パン工房 ベジタブルぱーしもん」では、松梅のほし柿をふんだんに使った看板メニュー「ほし柿ソフトクリーム」や、ほし柿をラム酒に漬け込み、粉砕して混ぜ込んだ「ラムほし柿ソフトクリーム」が大人気。野菜ピューレをたっぷり練り込んだ特製パンは、無添加&優しい味わいが家族連れに好評です。材料のほし柿、野菜はどれも地元のものを使っており、すべて工房内で手作業で加工しています。どれもココでしか味わえない限定メニューですので、ぜひ立ち寄ってみてください!
佐賀市の名尾地区で300年以上の歴史を持つ「名尾和紙」を継承する、最後の手すき和紙工房「名尾手すき和紙」。その直営店となる「KAGOYA(カゴヤ)」が2024年6月にオープン。“和紙を五感で楽しむ”をコンセプトに、香り、BGMなど空間、演出の細部にまでこだわり、入店時より和紙の世界に引き込まれます。100種類の和紙や製品を販売しており、気軽に手に取って見ることも可能です。壁一面に飾られたプロダクトや、すべて和紙で作れたギャラリーの空間は必見。伝統を身近に感じられるショップとなっています。
来客者にもてなされる緑茶は、和紙の原料「カギノキ」、嬉野の茶葉、唐津のミカンの花を使った一品。またカジノキを使った2種のお香も販売。
すべて和紙で作られた小部屋には6代目、7代目が手がけたオブジェを配置。静かな美が佇みます。
壁に飾られた作品はこれまでに名だたるメーカーの依頼を受け手がけたプロダクトの数々。和紙の無限の可能性を感じられます。
◆名尾手すき和紙 紙すき工房
ショップと同じ敷地内にある「名尾手すき和紙」の「紙すき工房」。全面ガラス張りのオープンな空間となっており、スタッフがいればいつでも見学は可能です。工房の入口には、紙の原料となるカジノキを処理するために欠かせない大釜や水槽などがあり、タイミングが合えば貴重な作業を見られることも。圧巻の職人技と伝統の製法を間近でぜひご覧ください。
【工房データ】
営業時間 9:00〜17:00
定休日 土日祝
電話 0952-63-0334